保存・保護のための容器・装備 [2] フィルム・エンキャプシュレーション

2009年10月26日更新

 一枚物の資料を不活性のポリエステルフィルムで両面から挟んで封入します。ポリエステルフィルム封入法とも呼ばれる保護の方法です。取り扱いによる損傷から資料を守ることができると同時に、外界から遮断されることで、資料の劣化を遅らせることも期待できます。しかし、封入する資料が酸性紙の場合、内部で発生する酸性物質によって、劣化がより進行するおそれがあります。そのため、酸性紙の資料については脱酸性化処置を行ってから封入します。

 この方法は、そのまま閲覧や複写ができますし、必要に応じてフィルムから取り出すこともできます。したがって、都立図書館では、資料を展示する際に、損傷を防ぐため、しばしば行っています。
 封入方法には、超音波や熱溶着、両面テープなどの方法があります。都立図書館では、主に超音波での溶着によって封入していますが、ここでは、特別な装置を必要としない両面テープによる方法と手順を紹介します。

超音波ウェルダーの画像 超音波ウェルダーにより溶着・封入しているところ

両面テープによる封入手順

封入手順1の画像 ポリエステルフィルム(都立図書館では、75ミクロンのものを使用)の上に資料を置き、資料から1cm程度離して周りに両面テープ(長期保存する場合は無酸性のものを使用)を貼ります。
封入手順2の画像 両面テープの剥離紙を剥がさず、もう一枚のフィルムを被せて、重しを載せて動かないようにします。
封入手順3の画像 そのまま、一辺のみ両面テープの剥離紙を剥がして接着します。
封入手順4の画像 フィルムを傷つけないように柔らかい布などで擦り、空気を抜きます。
封入手順5の画像 残りの三辺を接着し、余分なフィルムを切り落とします。

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