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1. 菊の藩架

菊の藩架

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安楽坊著 正本屋喜右衛門 元禄12年(1699)刊 1冊
加賀文庫 5942

元禄期は、様々な町人文化がいっせいに花開いた時代であるが、歌舞伎もこの時期に最初の隆盛をみる。江戸、上方にそれぞれ独自の様式が生まれ、江戸では荒事、上方では和事や女方芸の完成をみた。歌舞伎の発展に伴い、貞享年間(1684-88)頃から、役者の芸を批評する役者評判記が出版され始める。
当書は、元禄12年(1699)京都の早雲長太夫座の役者評判記である。見返に「卯のとし早雲長太夫座 役者付」として、若女方、若衆がた、どうけ方、おやぢ方、立役、かたき役等に役者を分類して位付けし、各役者の姿と評を記している。掲出の水木辰之助(初代、1673-1745)は、元禄期の代表的な女方で、所作事を得意とした。
巻末に、同年に正本屋喜右衛門から出版された都万太夫座の『鋸屑』、布袋屋梅之丞座の『むさし鐙』と当書の3冊の広告が付されている。当書と『むさし鐙』の当館所蔵本は、大正期に出版された稀書複製会覆刻本や、近年では岩波書店刊の『歌舞伎評判記集成』の底本となっている。

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