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5. 心学早染草

心学早染草(しんがくはやそめぐさ)の画像

山東京伝作 再刻用版下本
函49-5

寛政改革下、心学講釈の流行をあてこんでつくられた教訓的傾向の強い黄表紙。人間の心の中にある善心悪心の葛藤を、善玉悪玉というキャラクターで表現している。掲出は妓楼の廊下で、帰宅を促す善玉と居続けようととどめる悪玉に引っ張られ行きつ戻りつする主人公の姿である。善玉悪玉の趣向は大いに評判をよび、他作品にも影響をあたえた。
本作は、寛政2年大和田安兵衛版が初版だが、その後大和田から榎本屋へ、更に蔦屋重三郎へと板が移った。板木が摩滅したため、蔦屋が改めて作り直しを依頼し、京伝はこの草稿を書き上げた。しかし悪玉提灯というものが流行り世を騒がせ禁令が出たので、悪影響を憚った京伝は結局その出版を許さなかったという。その間の事情を記した弟京山の追記が巻頭に合綴されている。

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