3. 通言総籬(つうげんそうまがき)

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通言総籬 つうげんそうまがき 山東京伝著 山東鶏告(けいこう)画 一冊 天明7年(1787)刊 蔦屋重三郎 請求記号:函12-9 

 天明期洒落本の代表作の一つに数えられる作品です。京伝の洒落本の第三作で、「江戸生艶気樺焼」の登場人物艶二郎・喜之介・志庵の三人を再登場させています。艶二郎は、愚行を重ねるわけではありませんが、あまりもてない男として描かれています。
 前半は、その三人の会話により吉原や、遊郭を中心とする当時の社交界の噂などが詳細に描かれます。後半は、当時の有名な妓楼である「松葉屋」をモデルとした「松田屋」に彼らが出かけ、そこでの遊興の様子や、他の遊女と客の姿が克明に描かれます。江戸っ子の条件としてよく引き合いに出される「金の鯱鉾(しゃちほこ)をにらんで、水道の水を産湯(うぶゆ)に浴びて、御膝元に生れ出ては拝搗(おがみつき)の米を喰て(くらって)・・・」という言葉は、この小説の冒頭に書かれています
 序文を寄せた「文京」は、松前藩主の弟である松前百助頼完(よりさだ)であり、京伝の当時のパトロンの一人でした。

 

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