『東京の人口問題』の巻

平成27年10月16日改訂
情報サービス課都市・東京情報係

◆「国分寺市 人口減少への展望 策定」(平成27年8月25日 読売新聞 朝刊多摩版33面))
 
◆「東京・豊島、脱消滅都市 空き家、「家守」が再生 民間主導、行政が後押し」
(日本経済新聞 平成27年4月6日 朝刊29面)

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このコーナーでは、都政や東京のニュースや話題をとりあげ、インターネット情報と都立図書館の資料をご紹介します。
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 平成26年5月、民間研究機関「日本創成会議」は、少子化と人口減少のため存続が危ぶまれる896自治体を消滅可能性都市として発表し、日本全国に大きな衝撃を与えました。自治体の人口減少は東京とは関係がないように捉えられがちですが、23区のうち、豊島区は消滅可能性都市に挙げられており、人口減少は近い将来、東京の大きな課題となって迫ってきます。
 また、直近の課題である高齢化に関しては、介護施設の不足や、空き家の増加が大きな社会問題になっています。今回は、東京の人口問題について調べる場合に参考になる資料をご紹介します。
☆印は都立中央図書館所蔵の資料です。★印はインターネットのホームページで関連の情報を見ることができます。

東京の人口統計

☆『人口統計資料集 2015年版』 国立社会保障・人口問題研究所 編・刊 (R/358.0/10/2015) 
人口に関する統計のうち、特に重要なものを選んでまとめたもの。「都道府県別人口および増加率の将来推計」の表を見ると、東京都の人口も2020~2025年には減少に転じると 予測されています。

★この統計集は国立社会保障・人口問題研究所のホームページにも掲載されています。
「人口統計資料集」

☆『東京都男女年齢 (5歳階級) 別人口の予測』東京都総務局統計部人口統計課 編・刊   2013年3月 (T/358.1/5016/2013) 
平成27年から47年まで、5年おきに年齢別人口を予測。東京都の老年人口(65歳以上の人口)の割合が、平成42(2030)年には26.2%になると推計されています。
 
★この統計は東京都公式ホームページでも見られます。
「東京都男女年齢 (5歳階級) 別人口の予測」 

☆『人口動態統計 平成25年』東京都福祉保健局総務部総務課 編・刊 2013年3月  (T/358.1/5027/2013) 
人口動態(出産、死亡、婚姻など)の統計。平成25年の東京都全体の合計特殊出生率(1人の女性が一生で産む子供の数)は1.13で、前年の1.09より、微増となっています。

★この統計は東京都福祉保健局のホームページでも見られます。
「人口動態統計 平成25年」

人口減少社会

☆『地方消滅;東京一極集中が招く人口急減』 増田寛也編著 中央公論新社 2014年8月 中公新書 (334.3/5192/2014)
日本創成会議の座長である増田寛也氏(元総務相)の編著。若者が子育て環境の悪い東京圏へ移動し続け、人口減少社会に突入。やがて東京も縮小する。地方に中核都市を作り、人口を東京から地方へと逆流させることを提言しています。

☆『地方消滅と東京老化;日本を再生する8つの提言』 増田 寛也,河合 雅司著 ビジネス社 2015年7月 (T/334.3/5008/2015) 
東京自体の超高齢化から起こる諸問題、医療・介護施設の絶対的な不足と、空き家の急増とそこからくる都市インフラの劣化を指摘し、東京を元気にするためには、地方の活性化が不可欠であるとの観点から、具体的な解決策を提言しています。

☆『東京劣化;地方以上に劇的な首都の人口問題』 松谷 明彦著 PHP研究所 2015年3月(PHP新書) (T/334.3/5007/2015)
著者は政策研究大学院大学名誉教授、人口減少問題の第一人者。日本の急激な人口減少の原因は、戦前の出産奨励政策と、戦後の産児制限にありとし、少子化対策の効果に疑問を投げかけています。地方以上に急激な高齢化による東京劣化への現実的な対応策として、ビジネスモデルの転換(高い技術力を生かした製品を作り出す)や、安い家賃で貸すことのできる公共賃貸住宅の建設を提案しています。

☆『人口減少と少子化対策』 高橋 重郷,大淵 寛編著 原書房 2015年3月(人口学ライブラリー 16) (334.3/5200/2015)
日本と諸外国の出生率の動向を概観し、少子化対策の変遷、日本の未婚化や結婚・出産と女性就業、家族・労働政策、今後の日本が取るべき人口政策などを論じた論文集。

☆特集「人口減少の真実」 『週刊東洋経済』 6513号 (2014年2月22日) p.44-77 (雑誌)
主に、人口減少問題が個人に及ぼす影響の観点から、介護・医療不足、地方移住などについてまとめられています。

☆特集「2020年からのニッポン人口減少ショック!」 『週刊ダイヤモンド』 102巻28号(2014年7月19日) p.32-67 (雑誌)
主に、ビジネス的側面(人材雇用、産業の浮沈など)から人口減少問題についてまとめられています。

☆特集「人口減少時代の都市」『都市問題』 104巻 11号 (2013年11月) p.4-34 (雑誌)
「東京60km圏にみる日本の都市サイクルの現在」(牛島千尋著)など、人口減少時代を迎えた日本の都市の現在と将来についての論文を収めています。

人口減少に対する東京都、区市町村の取組

☆『東京の自治のあり方研究会最終報告』東京の自治のあり方研究会編・刊 2015年3月 (T/318.0/5048/2)
「東京の自治のあり方研究会」は、将来の都制度や東京の自治のあり方について、都と区市町村共同で調査研究を行うため、平成21年に設置されました。その最終報告では、東京の人口動向を踏まえた地域ごとの将来の姿と課題をまとめ、人口減少社会の到来に備えた都と区市町村の役割分担、効率的な行財政運営、住民自治のあり方などについて提言を行っています。

この最終報告は東京都公式ホームページにも掲載されています。
「東京の自治のあり方研究会「最終報告」について」 (東京都報道発表資料 2015年4月)

★豊島区公式ホームページ「住みたい街住み続けたい街 持続発展都市を目指して」
23区で唯一、消滅可能性都市に挙げられた豊島区は、豊島区消滅可能性都市緊急対策本部(のちに豊島区持続発展都市推進本部)を設置して、対策を検討しました。その成果から生まれた、「としま鬼子母神プロジェクト」(出産前からの子育て支援)、「F1会議」(20歳から30歳の女性中心の会議)などの取り組みを紹介しています。

国分寺市人口ビジョン(2015年7月) 
 少子高齢化・人口減少という課題を克服し,若い世代が安心して結婚・出産・子育てができ、将来に夢をもつことができる魅力ある国分寺市を創生するため基礎資料として、市の人口の動向や将来展望等をまとめたもの。 
 

空き家問題

☆『空き家問題-1000万戸の衝撃』 牧野 知弘 祥伝社 2014年7月 (祥伝社新書) (365.3/5528/2014)
2030年、人口は今より1000万人減り、2040年、10軒に4軒が空き家に。今後20年の間 、多くの人が直面する日本の空き家問題について、著者は豊富なエピソードを基に、市街地再開発手法の転用、シェアハウス、減築などの手法のほか、都市計画の考え方の見直しなど、わかりやすく提案しています。

☆『空き家急増の真実;放置・倒壊・限界マンション化を防げ』 米山 秀隆著 日本経済新聞出版社 2012年6月 (365.3/5441/2012)
全国で空き家の増加が目立つようになり、倒壊・放火・不審者の侵入など、空き家の危険性が問題視されるようになりました。国や各地の「空き家実態調査」に基づき、空き家の実態を分析し、将来的な試算を行っています。また、現状で行われている空き家対策について検討し、より積極的な対策を提案しています。

☆『自治体の空き家対策に関する調査研究報告書;空き家を地域で活かしていくために』 [東京市町村自治調査会編] 東京市町村自治調査会 2014年3月(T/365.3/5154/2014) 
東京の多摩・島しょ地域の市町村における空き家の実態や、空き家条例制定への取り組み、空き家が地域にもたらす問題と対策の有効性について調査し、まとめたもの。

☆『都市自治体と空き家;課題・対策・展望』 日本都市センター企画・編集 日本都市センター 2015年3月 (365.3/5561/2015) 
都市自治体における空き家問題とその対策、自治体ごとの具体的な事例についてまとめ たもの。豊島区の空き家対策についてもまとめられています。

☆『都市の空閑地空き家を考える』 浅見 泰司編著 プログレス 2014年9月 (518.8/6193/2014) 
都市政策的な観点から多角的に論じた、空閑地・空き家問題についての論文集。

空き家問題に対する東京都、区市町村の取組

 ☆『東京都住宅マスタープラン 2011-2020』 東京都都市整備局住宅政策推進部住宅政策課編・刊 2012年3月(T/365.3/5018/2011-1) 
「目標6 既存住宅の活用促進」の中に「空き家の活用促進」の項目があります。また、「目標8 良質な住宅を供給する市場の整備」の中に「市場における空き家の流通促進」 の項目があります。

★このマスタープランは、東京都都市整備局のホームページにも掲載されています。
   トップページ>住宅・不動産>東京都住宅マスタープラン

★「東京都民間住宅活用モデル事業」(東京都都市整備局ホームページ
  トップページ>住宅・不動産>民間を活用した多様な住宅の供給>空き家活用モデル事業
東京都では、空き家の利活用方策の可能性を検証するため、賃貸住宅として管理することを条件に、空き家の改修工事費用の一部を補助する事業を行いました(平成26年度で終了)。

★「豊島区リノベーションまちづくり」 (豊島区公式ホームページ)
豊島区では、区内の空き家・空室等を対象として、活用(リノベーション)計画をグループで立案・発表し、実際の改修・再利用につなげるノベーション・スクールを開催しています(第2回が9月4日~6日に終了)。

★「世田谷区空き家等の地域貢献活用モデル事業」(世田谷区公式ホームページ
トップページ > くらしのガイド > 住まい・街づくり・交通 > 住まい・建築・区施設整備 > 住まい > 住まいに関する情報・相談 > 世田谷区空き家等地域貢献活用相談窓口
空き家等で、オーナー及び地域活動団体が主体となって行う地域貢献活用企画を募集し、 選ばれたモデル事例に改修工事等の初期費用を補助するもの。「一般財団法人世田谷トラストまちづくり」 に相談窓口があります。

★「文京区空き家等対策事業」 (文京区ホームページ) 
管理不全のため危険な状態になっている空き家等について、所有者等からの申請に基づき、空き家等の危険度を区が調査し、空き家等の除却後、跡地が行政目的に利用可能と区が判断すると、除去費用を区が補助し、跡地を区が10年間無償で借り受ける制度です。

★「大田区空き家活用相談窓口」 (大田区ホームページ) 
空き家を利用してほしい人と、空き家を活動の拠点や場所として利用したい人双方のマッチング(引き合わせ)を行うことによって、空き家の有効活用と地域貢献を目指すものです。

※このほかにも、台東区、中野区、福生市などで、老朽建築物の除去費用への助成制度があります。

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