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大江戸カルチャー  

江戸の学問 / 地本・絵草紙屋   


「連」というサロンに集まる人々

芭蕉肖像真跡 渡辺崋山画
天保年間(1830~1844)頃刊

江戸時代を代表する文芸として忘れてならないのが俳諧です。松尾芭蕉(1644~1694)を頂点とした「蕉風(しょうふう)」俳諧の登場は江戸のみならず全国にブームを巻き起こしました。
俳諧は独吟するものではなく、座の文学なので「連」が付きものです。「連」とは俳諧を読むための場、そこに集まる人々のサロンを指しました。俳諧の流行は、こうした「連」を各地に生み出しますが、江戸では様々な目的をもった「連」が形成されます。なかでも18世紀後半に流行した狂歌(きょうか)の「連」には、作家、絵師、落語家、本屋など江戸の文化を支えた錚々(そうそう)たるメンバーが集っていました。また、同時期に登場した川柳も、その愛好者たちによる数多くの「連」を生み出しています。

梅尽吉例双六 英一蜒画
明和2年(1765)刊
吾妻曲狂歌文庫 北尾政演画 宿屋飯盛撰
天明6年(1786)刊

狂歌や川柳は、まさに文化都市・江戸に暮らす人々のネットワークによって生まれた文芸と言えるでしょう。

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