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柳亭種彦自筆　半紙本1冊
加5689

本書は『洗雲亭清賞』に取り上げられてはいないが、前著と同じく種彦の自筆による浄瑠璃本の目録である。触山という人物に与えたもので、大田南畝の旧蔵本である。
竹本義太夫から近松門左衛門までの浄瑠璃外題203点をあげ、下に初演の年月日、作者、注記を記す。自身の蔵本には赤丸（171冊）、既見だが所蔵していないものには半赤丸（5冊）、未見のものには白丸（27冊）を付け、赤丸の分はいつでも貸出すと前文に記している。近松作品には特に注目し考証しており、種彦が近松作品と決したものには「近」の字を頭に付している。種彦は生来演劇好きで、また蔵書家としても知られていた。