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3. 春けしき王子詣

春けしき王子詣

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歌川国芳画 文化末刊 山本平吉版 大判錦絵3枚続(左図欠)
加4729(15・16)

王子稲荷は関東稲荷の総司といわれ、『江戸名所図会』にも「当社は遙かに都下をはなるるといへども、常に詣人絶えず。月毎の午の日には殊更詣人群参す。二月の初午にはその賑ひ言うもさらなり。」とある。この絵もそのような参詣の人々で混みあう光景を写しており、前面には当時の人気歌舞伎役者が描かれている。海老屋か扇屋どちらの店であろう、賑わう茅葺き屋根の料理茶屋が背後に大きく扱われ、その奥には裏を流れる音無川も見える。この地は稲荷のほかにも、飛鳥山の桜・王子七滝など江戸の人々にとって絶好の行楽地を控えていたため、料亭はかなり栄えたらしい。扇屋の名物厚焼玉子は今でもある。
かなり傷みが激しく、三枚続きの左図を欠くが、後年武者絵で名を馳せる国芳としてはごく初期の作品である。

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