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双筆五十三次　日本橋
三代歌川豊国・歌川広重画　丸屋久四郎　安政元年（1854）7月　大判錦絵竪1枚
東京誌料　061-C002-01

コマ絵に五十三次の風景を広重が描き、前面にその場所にちなんだ人物を三代豊国が描いた合作の揃い物。コマ絵とは、画面上に添えて描かれた小さな絵で、中心の絵と直接間接に関連する。揃い物の個別の題などを表すこともある。この双筆五十三次では風景の比重も大きいので、コマ絵と呼ぶのはふさわしくないかもしれない。
日本橋の橋脚から一石橋、江戸城、富士を見通した風景と、前面には奴人形の玩具を手にした子供と町娘が描かれている。人形は毛槍を持った奴で、そこから大名行列、その起点である日本橋を想起させるようになっている。