10. 椎の実筆 第107册 地震叢書より番付
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地震叢書(椎の実筆 第107册)
蜂屋茂橘刊・写
請求記号:特2518
徳川田安家に仕えた幕臣で随筆作家でもあった蜂屋茂橘の編纂書『椎の実筆』(特2518)は、歴史、伝記、風俗習慣をはじめ非常に広範囲で雑多な項目に関し、諸書・記録類を抄出、自身の意見や考証も加えた120冊余の膨大な資料である。
その中の「地震叢書」と題した一冊には、安政地震に際して刊行されたかわら版や小冊子など多種多様な資料が綴じ込まれており、椎園自身が書き写した部分も多く見られる。その中から地震で評価の分かれたものを番付とした資料を掲出。「もちゆる方」と「おあいだの方」に分け、ひら家住宅、こけらぶき、わらじは用いられ、崩れやすい土蔵住居、重い瓦屋根、脱げ易い雪駄は「おあいだ」つまり不用なものと位置づけている。