1. [浄土双六]
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[浄土双六]
刊 73.5×53.3cm
請求記号:345-S1
絵双六の中で、もっとも古いといわれる浄土双六は、仏教思想の世界観に基づき六道や諸仏で構成されている。相当古くから行われていたが、庶民の間で行われるようになったのは、江戸時代に入ってからのようだ。賽の目も初期には一から六の数字ではなく、「南無分身諸仏」の六字が用いられていたという。この浄土双六は、内容が世俗化しており、七福神など民間信仰によるものや、鳥山石燕の『画図百鬼夜行』にでてくるような妖怪・化物が多く描かれている。
下段中央に賽の目の指示が書かれておらず、落ちたら二度と浮かべない「永沈(ようちん)」があるところから、この種の双六は「永沈双六」とも呼ばれた。