御本丸方位絵図(ごほんまるほういえず)(重要文化財「江戸城造営関係資料」)
  東京誌料 616-D1

 東京都立中央図書館では国の重要文化財に指定されている江戸城造営関係資料(甲良家伝来)646点を所蔵していますが、本図もそのうちの1枚です。江戸城を中心に四神相応の方位が記された絵図です。江戸城を守るために寺社や見附(門)が配置されているのがわかります。


 江戸城の北、鬼門にあたる方角に神田明神と寛永寺を配置し、南の裏鬼門にあたる方角に増上寺を配置して江戸城を守らせています。神田明神は江戸総鎮守として、寛永寺は、平安時代に比叡山に延暦寺を建てて京都を守らせたのに倣い、上野の台地を東叡山と号し、延暦寺に倣って寛永寺を建て、北の守りを強固なものにしています。また南には増上寺を移転させ、裏鬼門を守らせました。

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