近世明義伝 岡部三十郎(きんせいめいぎでん おかべさんじゅうろう)
歌川芳艶(うたがわよしつや)(二代)画  東京誌料 2445-K2-1(1)

 時の大老・井伊直弼を襲撃した水戸藩士の一人・岡部三十郎の姿を描いた錦絵です。安政7年(1860)3月3日に江戸城桜田門外で起こったこの襲撃事件は、後に「桜田門外の変」と呼ばれました。


 「桜田門外の変」は水戸藩、薩摩藩の脱藩浪士が彦根藩の行列を襲撃して、大老・井伊直弼(いいなおすけ)を暗殺した事件です。時の権力者である大老の暗殺は幕府の権威の弱体化を示す結果となり、幕府瓦解(がかい)へとつながったと言われています。首謀者の多くは自害、もしくは幕府によって捕縛され処分を受けました。

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