落噺詞葉の花(おとしばなしことばのはな)
烏亭焉馬(うていえんば)編 寛政9年(1797)刊 1冊 加賀文庫 加10464

 烏亭焉馬編『喜美談語(きみだんご)』の後編に当る、「咄の会」の咄本第二集で、寛政8年4月初めより10月末までの間に、焉馬が披露した落し噺中より47名51話を選び、出版したものです。


 序題は『落噺六義(おとしばなしりくぎ)』。『古今和歌集』の和歌六義(わかりくぎ)(そえ歌・かぞえ歌・なずらえ歌・たとえ歌・ただごと歌・いわい歌)にならって落し噺を分類している点に特色があります。
口絵は三升連(焉馬の主催した五世市川団十郎の贔屓連中の名称)の紙を吊した玄関に、武士・僧侶たち三人が入ろうとする絵で、「咄の会」に集まってくる人々の様子が窺えます。

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