諸国温泉鑑(しょこくおんせんかがみ)
  加賀文庫 加2259-2

 温泉についての見立番付です。中央部に東の大関の上州草津温泉の図がはめ込まれています。


 江戸時代になると庶民が温泉を利用する機会が広がりました。「温泉功能鑑」や「温泉一覧」といった見立番付が、数多く出されました。いずれも東の大関は草津温泉、西は有馬温泉であり、勧進元、行司、差添(さしぞえ)のいずれかに熊野の本宮の湯、新宮の湯となっているものが多いです。
貝原益軒(かいばらえきけん)(1630-1714)の『養生訓(ようじょうくん)』(正徳3年(1713)刊)や、医師で儒学者でもあった原雙桂(はらそうけい)(1718-67)の『温泉考(おんせんこう)』(寛政6年(1794)刊)など、温泉の効能について書かれた本も刊行されました。

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