芝高輪の同寺内に於ける赤穂四十七義士の墓所の一部。衆知の如く元禄十五年十二月雪の日に奢侈遊惰に流れ安逸を事とした元禄の頽廃期にあって、雌伏ニ年亡君の仇を報じ時代の惰眠を破った、其の忠誠は永く後世に芳しく、今尚香煙の絶ゆることなく訪れる者また甚だ多い。境内の静寂幽遼此処も亦移りゆく大東京の風物の中に変らざる名所である。
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