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第59弾「サッカーを味わう」

2013年8月1日

「サムライブルーの料理人」表紙画像

都立中央図書館は、「調査研究のための図書館」として、新刊の購入に加え、古書や寄贈など様々な形で資料を収集しています。185万冊の蔵書には、学術研究書や調査報告書ばかりではなく、さまざまな資料があります。
今回ご紹介する本は、「サッカーを味わう」がキーワードです。選手や戦術の本は多数出版されていますが、一味ちがう本を選んでみました。

サムライブルーの料理人』 西 芳照 著、白水社、2011年刊

タイトルの「サムライブルー」は、サッカー日本代表の愛称です。先日、日本代表はワールドカップブラジル大会(2014年6月)への出場を、世界でもっとも早く決めました。この本には、前回のワールドカップ南アフリカ大会(2010)で、チームに帯同した専属シェフが、どうやって選手たちの体調を整え、いかに試合に向けて雰囲気を盛り上げたかや、高地での大会のため、通常より失われる鉄分を多く含む料理を用意したり、圧力鍋で米を炊いたりした苦労話が紹介されています。また、各国のシェフたちに「教えてほしい」と最も頼まれるのは、照り焼きのたれの作り方であるなど、意外な話も満載です。

メキシコの青い空』 山本 浩 著、新潮社、2007年刊

著者はNHKのベテランアナウンサーです。この本は、ワールドカップメキシコ大会(1986)に向けたアジア最終予選から書き起こされています。勝てば本大会出場が決まるという韓国戦、会場は曇り空の国立競技場。タイトルの「青い空」は、この日本の曇り空が本大会のメキシコの青空に続いているという、実況のフレーズから取られており、予選突破を願う著者の心情がくみとれます。以来20年、Jリーグ開幕戦を含めた数々の試合が実況フレーズを交えて綴られ、あたかも試合中継を観ていたかように日本サッカーの歩みを実感できます。

「Jリーグ」のマネジメント』 広瀬 一郎 著、東洋経済新報社、2004年刊

今年は、プロリーグであるJリーグが発足して20周年です。この本では、「ビジネス」としてのJリーグがいかに成功したか、そのためにどのような準備をしたのか、その後の10年間、「百年構想」に基づき、いかに運営されてきたかが、リーグ立ち上げに関わった著者によって紹介されています。

なでしこ力 次へ』 佐々木 則夫 著、講談社、2012年刊

昨年のロンドンオリンピックでは、日本女子代表が銀メダルを獲得しました。それも、その前年の女子ワールドカップで初優勝し、世界中から戦術を研究された中での好成績でした。この本では、日本女子代表の佐々木監督が、北京オリンピック(2008)や女子ワールドカップドイツ大会(2011)からの歩みをふりかえり、ロンドンオリンピックに向けての準備について語っています。技術に戦術、そして何よりもチームワークによって、体力、体格頼みの世界の女子サッカーの風潮に、くさびを打ち込んだ日本女性こそ、サッカーに向いているという興味深い指摘もあります。

その他にこんな本もあります。

ゴールキーパー論』 増島 みどり 著、講談社、2001年刊

この本では、サッカーだけでなく、水球、ハンドボール、アイスホッケーなど、いろいろなスポーツのゴールキーパーにインタビューし、そこに共通するメンタリティを追究しています。

Jクラブ強化論』 田中 直希 著、ぱる出版、2013年刊

サッカー専門紙の記者が、浦和レッズ、FC東京など7クラブの強化部長に取材し、どのような信念でクラブを運営し、クラブに必要な選手をいかに獲得するかについて報告しています。

※画像の無断転載を禁じます。


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