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第132回『自分の中に毒を持て』

2023年6月16日

大阪万博の太陽の塔で有名な芸術家、岡本太郎が爆発させたのは芸術だけでなく、生き様そのものでした。
彼は18歳で単身パリに渡り、芸術運動の最前衛のグループに飛び込み、その中で人間らしい生き方について考えます。そして、芸術家として安全な道をとるか、危険な道をとるか迷った末、「危険な道をとる」ことを決意します。自分自身に甘えてごまかすより、自分を叩きつぶし闘うことで、道が開け、本当の意味での生き方ができると考えたからです。
帰国後は、日本の風習や社会に真っ向から挑戦し、芸術表現では真赤、真青、黄色と原色をぶつけました。「自分を大事にしようとするから、逆に生きがいを失ってしまうのだ。」生きることにこだわり、己の信念を貫いて、運命を切り開いた著者の言葉が胸に響く1冊です。

『自分の中に毒を持て』表紙

『自分の中に毒を持て あなたは"常識人間"を捨てられるか』 岡本太郎著 青春出版社 2002.2
(都立中央図書館、都立多摩図書館 請求記号:159.0/5318/2002)

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